2020年のメインネットローンチ後、Filecoin Networkは現在まで拡大を続けています。
この2022年に至るまで使用可能なストレージ容量は18.8 EiBにまで膨れ上がりましたが、この後もさらに加速度的に拡大する見込みです。
これはFilecoin Networkだけでなく、そもそも世界のデータ市場は現在の80 ゼタバイトから2025 年までに200 ゼタバイトを超えると予想されているほど、今や人類によるデータの使用量が爆発的に増えています。
個人も、また企業もこのデータ量が多くなればなるほど保存・保管に頭を悩まし、コストが増え、またそれらデータに損害を受けたときのリスクも増えているため、近い将来深刻な問題を引き起こすと言われていますが、
その解決策の一つとしてWeb3の分散型ストレージ技術=IPFS=Filecoinが支持され、現在も拡大を続けているわけです。
しかし、残念ながらまだまだIPFSは世間一般の企業にとって身近な存在とも、技術的な理解が進んでいるとも言い切れません。
企業も未来のために必要としている技術なのに、導入できる環境・背景・ノウハウが揃っていないというギャップがそこにはあります。
それを解決し、より良い未来を目指して。
ハードディスクやプロセッサーの開発で有名なSeagateとAMD、また世界中に支社を持つコンサルティングファーム、EYは、このギャップを埋めるために、
Protocol Labs および Filecoin Foundationと共に分散型ストレージ ・アライアンスを立ち上げました。
<Decentralized Storage Alliance>
https://dsalliance.io/
アライアンス、つまりは提携になります。
この提携の目的として、Filecoin、IPFS などの分散型テクノロジーを採用し、幅広い組織がWeb3.0への移行を支援することとしています。
このアライアンスの最初のステップとして企業が分散ストレージ技術を採用するのを支援することに専念するワーキンググループを形成することを目指す模様。
また、企業それぞれ固有のニーズがあるストレージに対し、どのようなニーズにも対応できるような標準仕様の策定も行うとのこと。
IPFS利用のための教育資料、技術リソースなどもまとめていく予定。
つまり、企業がIPFSを導入するために必要な設備、システムの開発、教育、それらのセールス活動に至るまで、全てがこのアライアンスでは可能になるため、
IPFSを拡大するための最強の営業チームとも言い換えられるかもしれません。
この中にSeagateやAMD、EYが参加しているというのが実に興味深いです。
関連ビジネスの囲い込みをする思惑も見えるアライアンスですが、
サービスを構築するためにクライアントにアドバイスし、新しいテクノロジーに関する知識を深めてもらい、
その結果、企業は分散型ストレージ テクノロジを採用することでビジネスにプラスの影響を与え、データの保存方法を改善することができるでしょう。
このアライアンスの行方は今度も見守っていきたいと思います。
詳細を知りたい方は公式 Web サイトにアクセスしてください。
<Decentralized Storage Alliance>
https://dsalliance.io/
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